【NHKプロフェッショナル】現役介護士視点の感想【認知症のプロ】

介護の仕事
 
こんにちは、るいぴです。
 
この記事は先日放送された、NHKプロフェッショナル仕事の流儀【認知症のプロSP】という番組をみた感想のまとめです。
 
 
私は現在、現役の介護士でして、
この番組をリアルタイムで見ていたんですが、見ている時も実は夜勤中でした。なので、所々見逃した箇所もあると思いますが、現場の介護士としての印象をお伝えできればなと思います。
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番組の概要

6年後、700万人を超えるといわれる認知症。そのケアの最前線を切り拓いてきた3人のプロフェッショナルの流儀を一挙紹介するスペシャル版。家庭的なグループホームで注目される大谷るみ子。認知症の「常識」を覆し、普通の暮らしを守り続けてきる和田行男。最期まで自宅で過ごしたいという希望を支える加藤忠相。「その人らしさ」を奪わないケアの極意を見つめる。
 
認知症の方との関わり方、過ごし方について意欲的に、積極的に取り組んでいる方々についての特集です。
 

プロフェッショナル仕事の流儀【認知症ケアのプロSP】をみた感想

番組を見つつ、下記のツイートをしました。
 
 
プロフェッショナル見てますが
こういうの見て、
【こんないい人もいるのに虐待なんて…】みたいなことを思わないでほしいなぁ
 
番組見てると今の所穏やかな人しか映ってないんだもん。
 
素晴らしいと思うけど
こういう側面だけしか見せない番組しかないのはちょっと偏ってると思う。
 
 
前提として、この番組の批判する気はないです。その道のプロ、熱心に取り組んでいる人たちを特集する番組というのはわかっています。
 
番組を見ながら、考えされられる事もありました。
介護士不足が深刻化している中、地域との壁をなくす、地域ぐるみで関わり、認知症を患っていても地域に溶け込み役割があるという実感を持ちながら生きていくことの大切さなど、こういう視点を持ちながら施設運営していくほうが働いている介護士の負担軽減に繋がりやすいのかな。とか。
取り組みとしては素晴らしいと思いますし、熱心に取り組んでいる方々のおかげで助かっている人たちも沢山いると思います。
 
でも、現役介護士として番組を見ていて、一番感じたのは【取り組みは素晴らしいけど、介護に関わってない人たちにこれが介護のスタンダードだと思われたらヤバイ】という危機感です。
 
番組の中では
  • 一人の職員が一人の利用者につきっきりで対応する
  • 施設に泊まり込む
  • 施設の隣またはめっちゃ近くに住む
という事を実践していましたが、ぶっちゃけこれは誰にでも、どこの施設でもできることではないです。
 
まず、つきっきりで対応するには、その職員がフロアから抜けても問題ない人員配置が必要です。
認知症で、徘徊がとまらないとか、不穏な利用者さんが落ち着くまで時間をかけて話を聞きながら…というのは確かに理想です。しかしそんなことしてる余裕ないよ!って現場が多いだろうと思います。
充分な人員配置ができない状況でできる対応じゃないです。
 
施設に泊まり込むのは、やりたい人はやればいいと思いますが、そこまでプライベートを犠牲にしてまで仕事に全てをかけたいという人のほうがきっと少ないです。私も介護の仕事は好きですが、毎日家には帰りたいし給料が発生しない時間に職場にいる意味ある?くらいに思ってます。お金を貰う代わりに介護技術を提供しているという意識で働いているからです。
とはいえこれは私個人の感覚なので、初めにも書きましたが、泊まり込んでとことん利用者さんと向き合ってこそプロである!と考える人は実践すれば良いとおもいます。決して批判ではないです。
施設の隣に住む、というのも同様です。
 
こういった取り組みをしてこそプロであり、お金を貰っているくせにやってくれないのか、という印象を施設利用者の家族に持たれないかが凄く心配になりました。
あとは
これは素晴らしい!!と同様の取り組みができる環境を整えずにカタチから真似しようとする管理者が出ないかという危機感です。
 
利用者さんにとってはメリットしかない試みでも、それができる労働環境を整えずに実践しようとすれば、働いている職員からすればブラック化しただけです。
 
もう一つ私が感じたのは
穏やかに対応できる利用者さんしか映ってないな、ということです。
私は、介護抵抗や拒否がひどく、家や施設ではもう対応しきれない…といわれた認知症の患者さんを精神科でたくさん見てきたので、少し考えが偏ってる部分もあるのかもしれないですが。
介護の良いところを発信していくのは賛成です。しかし、そんな対応できない人もいるって事もちゃんと発信してほしいなと思いました。
利用者さんの為にプライベートも犠牲にして寄り添うプロの仕事ぶりを特集する番組と虐待をしたという結果だけを伝えるニュースしか放送されないのはあまりにも偏りすぎているなと思うわけです。
今回のような放送をすることで介護のイメージを良いものにできるなら
熱心に利用者さんと向き合い、対応する職員も今までどおり取り上げてほしいという思いはあります。
 
しかし、今回のような取り上げ方では情報の偏りがありすぎるし、もっと踏み込んだところまで放送するような番組も作って欲しいなと思いました。
今回取り上げられていた利用者さんたちはまだ比較的対応しやすい人たちで、もっと対応に体力や根気を要し、職員が疲弊するような利用者さんも多くいるという事実もどうか世に伝えてほしいなと。
 
 
例えば今回の放送をみて、
なんて素晴らしい!私も介護やってみたい!と思った人がいても
 
やってみたいな!(気になるので求人検索)
あんなに尽してこの金額か…
とか
 
やってみたい!(実際に入職)
介護抵抗、人員不足で思い通りのケアできず(イメージとのギャップにやられて退職)
という末路しか思い浮かばないです。
 
別に介護の人員を増やすための番組じゃないので論点ずれてるかもですが、影響力のあるメディアを持っているんだから、もう少し発信の仕方考えてほしいなという印象でした。

まとめ

いろんなところに論点が飛んでしまったので少し読みづらい文章だったかもですが
介護現場を見て来た人間からの視点としては、今回放送された内容が介護のスタンダードだと思わないでほしいという事と
いくらNHKの番組とはいえメディアで発信される内容は偏っているのだという事を分かって見てもらえたらなと思います。
 
人手不足の現状のまま今回の内容が介護現場のスタンダードとして取り入れられたら、私は多分介護を辞めるか、派遣に戻るかしますね。
職員の負担がでかすぎて多分潰れます…
 
TV番組には、介護のいい面、つらい面両方をバランスよく世の中に知らせる役割をぜひ担っていただけたらな、と思いました。
 

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